とある理系男子の書斎には、どうしても小説が少ない。っていうか無い。

        いろいろやっていければと思います.
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2009-01-15

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僕はまた女の子を見殺しにするしかなかった。

一人。一人。複数。

一塊。また一人。

また一人。

大挙して落ちる。大挙して落ちる。断続的に落ちる。

また一人。大量に。また一人。繰り返し。

意思を持ち。身元知れず。左に同じく。満ち満ちて。

撃ち抜かれ。虚実綯い交ぜに。娯楽のために。事故。記号。

僕の集中力、もし集中力というものが存在すればだけれども、もし存在するなら、どうやら今が限界のようだ。あの事件から数日、僕は食事が喉を通らず、辛うじてコーンスープのみを時々啜っている。とにかく、気が滅入っている。

結果から言えば、手を拱いていただけだった。空から女の子を降らせれば、どういうことになるのか。普通に、常識的に、考えれば、すぐに分かる話だ。楽観的だった過去自分を、悔やんでも、悔やんでも、悔やみきれない。これは後悔であり、また、懺悔でもある。彼女達は死んだ。時間は沢山あった。彼女らは概念として、演出として、小道具として、主張のために、衒学のために、褒賞のために、事故を装って、他殺を装って、自由意志を装って、突き落とされ、振り落とされ、降らされた。そして、死んだ。殺された。殺されてすらいない。消えた。

鮮やかに煽る。生々しくお手本を見せる。続く、人、人、人。群集心理、連鎖反応。僕はというと、画面の前で、ただ呆然と眺めていた。あるいは、日常というものに身を委ね、感覚を塞ぎ、ルーチンワークに引きこもっていた。なぜ僕は悔いているのだろう。女の子を一人でも助けられると思っていた?自分に?ではなぜ助けに行かなかった?自分一人が行ったところで多勢に無勢だったから?無勢はそう考えるから無勢なのだ。どうせ最後に福音があると自分に言い聞かせていたのは誰だ?同じように突き落とされるのが怖かった?幸運なことに、僕は女の子ではない。なら、なぜその特権を使わなかった?自分女の子であるが故に散った者、踏み出せなかった者も居よう。散華の後の懺悔にもはや意味はない。その人たちに、僕はどんな言い訳が立とうか。立とうか?偽善でしょう?大量の殺人者による大量殺人事件であることが多少目立っているだけで、今こうしている間にも人は地面に激突し、女の子は死に、人は重力加速に身を任せている。それらには目を瞑り、このインターネットによる、たかだか数日の、たかだか数十人による、たかだか数千万人の女の子殺戮にだけ気をかけるなんて?おかしい。おかしくはない。違う。彼女達は一人によって殺された。あまりに惨い方法で。たかだか数千円足らずで。だから何?何がインターネットだ。何が殺人事件だ。何が鉤括弧だ。何が地の文だ。本当に助けたかったの?本当は、本当は僕も女の子を殺したかったんじゃ?隙あらば。混乱に乗じて。祭りと称して。地面に叩きつけたかったんじゃ?本当は。めり込ませたかったんでしょ?ぐずぴしゃん。と。生存機械説を髣髴とさせる、女の子の痙攣を見たかったんだ。そんなことはない。人の命は軽くはない。軽くはないからこそ、落ちる。落ちる間は気持ちいいだろうねえ。いっそ僕が女の子になって飛び降りれば何か解決しただろうか。死ねば治る程度の自分馬鹿なら、それもいい。僕はあまりに無力だった。無力ゆえにどうしようもない、この無力感を腹に抱えて、今日もまた塞いで眠る。


いずれ僕は復讐を完遂するだろう。それまで、僕は許さない。

終わりの終わりはまだ来ない。閉幕には、もうしばらくお付き合いを。

それが終われば、僕は、女の子になり、そして身を投げる。ぐずぴしゃん。

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