Hatena::Groupneo

pour away このページをアンテナに追加 RSSフィード

掴めそうで掴めない情景、淡く、うっすらと。

記憶の中にぼんやり灯る物語。

2004-07-30

[] 玉響の水 12:07  玉響の水 - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  玉響の水 - pour away

その空に浮かぶ夢の丘は

いくつもの雲を貫いていた

とても眺めの良い所だったよ

遠くまで見渡せて

空気も澄んでた

鼓動の音が辺りに響く位静かで

楽しいことや悲しいこと

なんにもなかったけれど

とても高揚していた

少し寂しかったけれど

そこに誰かと行く事はとても難しいんだ

諦める事が簡単すぎるから



そこからいろんな所を見ていると

ある所では戦火が上がっていた

でもここから叫んでも何も聞こえやしないから

ただ眺めてた



ある所では善良な人が騙されそうになってた

でもここからじゃ教えることができないから

ただ黙ってた



ある所では気持ちのすれ違いで離れる男女がいた

でも何を言っても仕方ないし

見てると悲しくなるから

見ないことにした



この場所をお気に入りの場所にして

いつでもここに来れたらいいのに

何度そう思ったことか

ここにあの人を連れてこれたらどんなに幸せだろう

何度そう考えたことか

思いを馳せては溜息に乗せて空へ浮かべてた

そのうちここに居る事に飽きてきた

ここで見たものを皆に知らせようと思って

でも少しずつ降りる途中で

少しずつ忘れていってしまうんだ

自分の中のとてもとても深いところに

その景色が潜って行って

いくら思い出そうとしても

いくら掘り出そうとしても

ただただ沈み行く景色

まるで栄華を誇った城塞都市が焼け落ちるみたいに



なぜ雨が降るのか

なぜ滝は落ちるのか

それは多分独りだと寂しいから

そんな気がして

流れ落ちる心の儚さを綺麗だなって思えた