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pour away このページをアンテナに追加 RSSフィード

掴めそうで掴めない情景、淡く、うっすらと。

記憶の中にぼんやり灯る物語。

2006-01-20

[] 珈琲の淹れ方 17:13  珈琲の淹れ方 - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  珈琲の淹れ方 - pour away

窓を優しげな雨がしっとりと濡らす

流れる粒を見ながら

火にかけたポットに目を配る

ことことと

ゆっくり自分のペースを守るように



もう一つの沸騰したお湯をカップに入れる

カップが温まるまで少し待つ

フィルターにマンデリンとモカを半分ずつ入れる

挽きたての香りがする

ポットがぴーっと汽笛のような音で知らせる



カップからお湯を捨てて

湯気の立つカップにフィルターを被せる

フィルターの端っこを円を描くように少しだけお湯を垂らす

30秒程フィルターを馴染ませ、粉を蒸らす

この時にふわっと香ばしい新鮮な匂い

これが本当の淹れたての香りだと思う

珈琲を淹れる者だけの特権、至福の香り

少し名残惜しいけれど

蒸らし終わったら満遍なくお湯を注ぐ

けれど勢いよく注いではいけない

珈琲達が驚くから

静かに寝る子を起こさないように注いでやる

ゆっくり注がれたお湯はフィルターを通って深い琥珀の雫に変わる

まるで錬金術のように

淹れ終わるころには辺りはすっかり珈琲の香りに包まれている

砂糖やミルクなんて野暮なものは要らない

ピアノの単音が一番美しい音色のように

何かを混ぜてしまうのは粋じゃない



さぁ

魅惑の香りをどうぞ

あなたにも魔法をかけてくれます