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pour away このページをアンテナに追加 RSSフィード

掴めそうで掴めない情景、淡く、うっすらと。

記憶の中にぼんやり灯る物語。

2006-02-02

[] 清潔な仮想世界 01:31  清潔な仮想世界 - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  清潔な仮想世界 - pour away

普段はこんな事を考えたりはしない

考える暇がないからだ

なにか合った時に

思い出す

死というキーワード



前兆はあった

死や無というキーワードが目に入ってきていた

虫の知らせのような夢もみた

それらは喉の奥にカルピスみたいに引っ掛かっていた

すぐに飲み込んでしまった



世界では毎日大勢の人が亡くなっている

電波に乗って届けられるバーチャルな死

ブラウン管の中では遠くの死がリアルに写されている



クリックした先にそのブログの死を知った

正確にはブロガーの死だ

ブロガーが死んだ

事実上ブログの死

けれども残るログ

永遠とも思える時間

想像も行き着くこともできない果て

残ったログはそこに辿り着くのか



クリックという扉を開ける行為にも似た動作

開いた扉は後ろで音をたてて閉まった

閉じ込められた部屋

壁も天井も床も全てが黒で塗られている

まるで泥水の中に放り込まれたみたいだ

息苦しくて

逃げ出したくて

もがく両手が掴める物は何も無い



子供の頃に迷子になり

ただただ寂しくて

自分の無力さと弱さが僕を泣かせた

それしかできなかった

そんな感覚

ひどく頼りなくて

どこか懐かしくて

少し大人になった僕は泣かなかった



生命の温度すら感じられるぬるい世界

感情までもぬるく鈍くなってしまったのか

涙の流れない瞳

顔も知らない誰かの死が悲しいのか

泣けない事が悲しいのか

胸だけがひたすら痛みを訴える

救いを求めるように空を仰いだ



救いたいのは誰か

救われたいのは誰か