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pour away このページをアンテナに追加 RSSフィード

掴めそうで掴めない情景、淡く、うっすらと。

記憶の中にぼんやり灯る物語。

2006-08-09

[] 落日に想う 00:46  落日に想う - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  落日に想う - pour away

夕暮れの河川敷を汚れたシャツで歩いた

振り返ると遊んでいた場所が遥か小さく

ずっと夕方だったらいいのにって思った

夜でもなく昼でもなく

みんなで走り回ってられる唯それだけの時間

家に帰りたくないわけじゃないんだけど

ふてくされた気持ちなんとかしたくて

道端の小石を蹴りながら帰った

通り過ぎる近所の人はみんな声を掛けてくれた

恥ずかしくってろくに返事もしなかった

鳴き続ける蝉と時折り吼える犬

蚊に刺された痕だけが家に帰る足を速めさせた

すっかり日が暮れてからもまだ家に着いてなかった

人影も疎らで風が気持ちよかった

わざわざ電灯のない家から少し離れた駐車場へ上った

停めてあるトラックの屋根に登って寝転んだ

星が大きくていっぱいで飲み込まれそうだった

ぼくはここにいるって大声で心の中で叫んだ

急に心細くなって周りを見渡した

だれかに聞かれたんじゃないかって不安になった

わからない罪悪感が夜と星とともに降って来た

脇目も振らずに走って家の扉を叩いた



今じゃ夜の街は明るくなって

星の数は随分減った

目が濁り悪くなったのか

心を亡くして気付かなくなったのか

薄く曇った空を見上げる事もなくなるのだろうか?