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掴めそうで掴めない情景、淡く、うっすらと。

記憶の中にぼんやり灯る物語。

2008-04-18

[]「洗濯機から女の子」展 15:51 「洗濯機から女の子」展 - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク - 「洗濯機から女の子」展 - pour away

を見に行った。

創作された緻密な文章が人々を唸らせている…という訳ではなく、ただの洗濯機の展示販売会だ。多少大掛かりではあるが。

昔から、私達は昔からなんでも擬人化してきた。古くは長く使った物に宿る付喪神とか。

紙に、絵でも文章でも良い、誰が描くかも問題ではない。何らかの形で二次元に形を取る。次は三次元だ。

擬人化されたそれらは、現実に形を成す為にシステムにされ、生活の中に組み込まれていった。

今じゃ車のナビゲートシステムは助手席にふんぞり返っている。

洗濯機も同様だった。

クラインの壷のようなものからシンプルなものまで様々な形がならんでいる。

どれも共通している事といえば中が透けて見えるという事位か。

いつか誰かが書いた。「洗濯機から女の子」。

いつかそれが現実のシステムになった。

当然のように女性には不人気だが。主に購買層は一人暮らしの男性。

そりゃそうだ。システムが全て女の子だなんて。私が女だったらまず見に来ない。

彼女たちは水で構成されていた。ウンディーネと呼ばれている。

最初は水で作った立体映像みたいなもんだとばかり思っていた。

今は少し驚いている。多少の性格もプログラムされているらしい。

彼女たちの振る舞いは実にユニークだ。

自らで好みの男性に売り込みをかけている。商品自体が売り込むのか。これは良い案だ。

相性の良いシステムと出会うという事は稀だからだ。

彼女たちにも直感のようなものがあるのだろうか?

私の目の前のウンディーネは優しい微笑みを浮かべながら、私の手を握っている。

洗濯する時の水流を試せるのだ。

彼女の手に包まれた私の手にはぬるい水流が優しく流れている。ウンディーネの体温。被膜が七色に色を変えている。


ーーーー


今は朝刊を読んでいる。

どうやらあの洗濯機の購入者が洗濯機に体を突っ込んで死亡する事故が多発したようだ。何してるんだか…死因は溺死?

原因究明を急ぐ…か。ふーん。リコールとか手間掛かりそうだな。

ケータイの着信音が鳴る。紀子からだ。今夜の食事の約束の事だろう。

ん…?洗濯機の起動音が…?


via 洗濯機から女の子 - washer-in-the-rye.com