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pour away このページをアンテナに追加 RSSフィード

掴めそうで掴めない情景、淡く、うっすらと。

記憶の中にぼんやり灯る物語。

2008-11-13

[] 空 16:39  空 - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  空 - pour away

仰向けに寝返りをうつ。

天井が透けて空が見えるようだ。

まだ外は暗い。夜は夜が明けて朝が来る事を知っているのだろうか。

眠い。体の芯から心地よい眠気がたち込める。

眠気も愛情も同じ所から発生しているような気がする。どこなんだろうか。頭の中?心臓?骨?皮膚?そのどれもであってどれでもないのかもしれない。



「ねぇこれで本当にいいの?」



おかっぱの子供。



「ああ、またお前か」



汚れた半そでのポロシャツに半ズボン。

手や足にすり傷を作っている。



「ねぇ、いいの?」



苛められて泣きながらよく家へ帰った。

情けない過去。自分が無力じゃない事を証明する為に。小動物や虫を殺して遊んでいた。



「幸せ?それともこれから幸せになるの?」



歪んだ笑顔。口が裂けてにちゃにちゃと肉が蠢く音。



「お前に何がわかる!」



苛立っていた。不甲斐無さに。情けない自分に。



「それが大人?きみは大人?」



答えなんてない。



衝撃。光。空。



あ、さっき見てた空。



空が沈む。



ああ、そうだ、帰んなきゃ。

彼女の淹れてくれたココアが飲みたい。謝らなきゃ。