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掴めそうで掴めない情景、淡く、うっすらと。

記憶の中にぼんやり灯る物語。

2007-02-24

[] 二人(2) - 絡まり - side f 08:57   二人(2) - 絡まり - side f - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -   二人(2) - 絡まり - side f - pour away

「このキス好き」



そういって微笑みながら彼の唇に咬み付く

温度の上がった息で少し開いた唇

そっと舌を差し込まれる

その舌に自分の舌で触れる

意識が感覚に感覚が舌に

自分の体が舌だけになったように錯覚する

柔らかくて濡れていて淫靡で愛しい赤

口紅よりも赤くてずっと自然で当たり前の色

いやらしくて色っぽくて挑発的な質感

野生的で動物的で本能的な動き

どこまでも絡まり上る二人の味

腿の間で彼の足が動く

舌の感覚から一気に引き戻される

びくんと跳ねる背中

飛び魚が呼吸の為に海面に出るように私の口は息をぬるく吐く

吐いた息はとても重たくて霧散しながら二人の間に落ちた

肌蹴た服の隙間から彼の手が入ってくる

さっきの舌と同じ仕種

彼の背中のつるつるした肌を触る

自分の体が跳ねる旅に私の舌や手や息が止まる

彼の体は感じる動きは見せても動きが一切止まらない

男の人って不思議

お腹に彼のが当たる

熱くてごつごつしている

感じてくれてるのかな

首筋から胸の上を指と舌で戯れる

彼の片手が胸を包む

胸の上にあるのに胸の中に彼の手があるような感覚

なんだかほっと落ち着く懐かしい感覚

ぞわぞわと神経が胸に上ってくる

彼の手が導くように私の神経を集める

少しずつ胸の先の先に

神経の密度が高くなっていく

肉体的な動きだけじゃなくて心までもその刺激の前に止まる

また彼の腿が私の腿の間で動き出す

もう快感の波に備える事ができない

体中から弾けた神経が無数に増えていく

反射する事しかできないカラダはもう自分のモノじゃないみたい

光に翻弄されて跳ねるカラダ

与えられる光に反応する神経の集まった部分

呼吸と彼に伝える為にただただ喘ぐ私の喉

それでも欲しいモノはそれぞれがわかっていて一つに繋がる

彼が欲しい



「ね 欲しい」

「うん」

2007-02-21

[] 家の中にある異空間 11:25  家の中にある異空間 - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  家の中にある異空間 - pour away

何も身に着けていない女の身体

大きな三面鏡

カーブを描く洗面台

自分の事をキライな私

正直この場所を好きになれない

今週は立て続けに無駄話会議があった

皮膚がうんざりしている

週末はゆっくり休ませよう

ふっと青い香水の匂い

オトコのカラダの匂いと交じった甘い甘い匂い

後ろから肩と腰に硬い手が包む

いつもの事なのに私は間の抜けた声を出してしまう

耳元から首筋をオトコの肌が触れる

触れるか触れないかという歯痒さに神経は集中する

濡れた感触

鏡にはてらてらと光る赤い舌が私を伝っている

鏡を通して視線がからまる

鏡越しのオトコの視線から逃れられなくなる

「ん 美味しい?」

オトコは少し笑って胸に触ってくる

呼吸の湿度が上がる



オトコの手の中で形を変えるオンナのカラダ

何も身に着けていないオンナのカラダ

オトコと絡まるとなぜこんなにもイヤラシイのだろう

2007-02-16

[] 悦び - ずっとここに居て 14:32  悦び - ずっとここに居て - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  悦び - ずっとここに居て - pour away

ぬるりと音もなく中に入ってくる

しなやかに私の壁をなぞる

ぽっかりと空いた心の空洞にぴったりと吸い付く

体と心と頭がひとつに満たされる

体が喜び背筋がぞくぞくする

それが心に伝わり体は更に欲する

体と心の震えに脳は甘く痺れる

もっとしてどうにでもして

2007-01-17

[] 無くて七癖 14:33  無くて七癖 - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  無くて七癖 - pour away

彼のペースに合わせて歩くのもだいぶ慣れてきた

彼も私と歩くときは普段よりゆっくり歩いてくれている

私が彼と居る事で彼の足を引っ張っているのかななんて思ったりもする



煮詰まった仕事の苛立ちで深く呑んだ夜に聞いてみた事がある

彼は彼特有の照れたような笑いを浮かべながら言ってくれた



「一緒に歩いているときのペースが一番心地良いんだよ 好きだよ? 一緒に歩くの」

思わぬ返答に私は返す言葉を失ってしまいそのまま沈没

とても幸せな夢を見た気がする

翌日の目覚めは飲んだ量に比例せず気持ちの良い朝だったから



それから私は彼と手を繋いで歩く時間がもっと好きになった

彼も好きだと言った時間

少し特別なものになった

寒さも退屈も感じない

なんていうか色に例えると白

そんな時間が並木と一緒に流れていく

止まっているみたいにいゆっくりと



急に彼がこっちを向いて笑っている

なんだろうと思い表情を作る

なあに?という顔を

彼は笑いながら



「それなんの歌?」



いつの間にか歌っていたことに気付かされる



「今作った歌」



恥ずかしいなと思いながら答える



「楽しそうだなと思って君が楽しそうだと嬉しいから」



え? 今なんて?



そんな事言われたらにやにやが止まらなくなる



急に他の人の目が気になる



うにゃ~ 困った

2006-12-31

[] 背中を眺めていたら 10:41  背中を眺めていたら - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  背中を眺めていたら - pour away

わたしに力があったら

あなたを抱き締め殺してしまうかも

2006-12-25

[] 恥を捨てろ、考えるなバトン - side f 14:41  恥を捨てろ、考えるなバトン - side f - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  恥を捨てろ、考えるなバトン - side f - pour away

綺麗な言葉だけじゃわたしは振り向かないの

言葉や態度じゃなくて欲しいのはきみ



【雪】

雪のような白い肌を傷つけたいの

ほら新雪ってなぜか汚したくならない?



【月】

冷たく優しい孤独な月みたいなきみ

皆に優しくなんてしないで覆い隠してあげる

知ってる?月が雲で陰ると偶に虹が出るのよ



【花】

いろんな方に養分を貰って美しくなる

誰でもないきみの為に

いつか枯れるの

きみを思って枯れるの



【風】

どこへでもいける風になりたい

そうなったらきみの傍から離れない



【鳥】

翼を上げるから飛んで見せて

わたしの掌から外へは行かせないけど



【無】

好きだから傷つけてしまう矛盾

苦しくて苦しくて無くなってしまいたい

だからきみを無くしてしまいたいの

わたしの事好きなんでしょう?



【光】

純粋なきみがたまに眩しく見える

きみから見た世界はどんなだろうって

わたしはきみに照らされた時のわたしの影に怯える

でもソレはとても愛しいわたしの柔らかい部分



【水】

きみと一緒に大海を泳いでるみたい

緩い流れから嵐の大波

泳ぎ疲れて体を任せて沈んでいく

沈んで染みこんで深海に溜まる澱のように眠る



【火】

きみはそっとわたしに触れる

体中に火種を蒔いて行く

もう手遅れなの決して消える事は無い

燃え尽きるのを待つの

きみも一緒にわたしと焼かれて



【時】

どんなときでも一緒にいたい

全てを見て欲しいし全てを知りたい

きみの事もっと教えて

2006-12-21

[] 待ってる? 付いてく? 15:38  待ってる? 付いてく? - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  待ってる? 付いてく? - pour away

もぞもぞと動くシルエット



「ん゛...夜食でも買いに行くの?」

「あ 起こしちゃった? うん ちょっと眠れなくて」

「じゃあ あたしあったかいココアでいいよ」



不意に涙がぼろぼろと出てきた

「え どうした? 怖い夢でも見た?」



「ううん なんでもない 大丈夫 やっぱりあたしも一緒に行く」

「いいけど寒いよ?」

「またあっためてくれればいいじゃん」



暗い部屋に一人でいるあたしを想像したら涙が出た

誰かの帰りを待つ部屋なんて悲しすぎる

あたしの歩幅じゃ余計に時間が掛かるけど

でも

でも

世界中に二人ぼっちって思えるから



あなたの腕があればあたしはどこへでもいける

あなたが手を繋いでくれればいつでも立ち上がる

あなたが隣に居てくれれば怖いものなんてない

2006-12-19

[] 無意味だなんて笑うけれどそもそも取り違えているのはあなたの方 16:18  無意味だなんて笑うけれどそもそも取り違えているのはあなたの方 - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  無意味だなんて笑うけれどそもそも取り違えているのはあなたの方 - pour away

あたしが喋る言葉やメールに意味なんてないよ?

あなたに聞いて欲しいとかあなたに解決して欲しいとか

そんなこと思ってない

こっちを見て欲しいだけだから

少しでもこっちを見たらあたしの目的は達成されてるの

だからあたしはやっとこっちを見たっ!って思って

心の底から笑顔であなたを迎えるの

2006-12-12

[] なんか弱さとか隙とか君のそーゆーところ - side f - 17:28  なんか弱さとか隙とか君のそーゆーところ - side f - - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  なんか弱さとか隙とか君のそーゆーところ - side f - - pour away

歩きにくい靴を脱ぎ捨てる

今日も歩いた足がだるい

鞄を置いてコートを掛ける

ストッキングを脱ぎ捨ててリビングへ

むくんだ足にフローリングが気持ち良い

灯りをつけたまま着のみ着のまま眠りこけている物体

だらしなく捨てられた鞄とコートを掛けてやる

お世辞にも「ああ 今日も仕事頑張ったんだね」なんて思えない

私の方が帰り遅いし

ワイシャツを脱がそうとする

まるで虫を払う様な素振りに邪魔をされる

むかついた

何もしないで寝てやる

ソファの上の物体とその物体から生えている寝心地の良い枕になる腕

その狭い空間を狙う

今私の目は獲物を狙う猫みたいに光っているかもしれない

部屋着に着替えて灯りを消す

肩が枕に丁度いい高さ

ほてった足を冷たいその足で冷やす為に絡める

上下している胸と睫毛をしばらく眺める

なんでか飽きない

2006-12-06

[] 世界には矛盾を 11:41  世界には矛盾を - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  世界には矛盾を - pour away

離れていても変わらない

どれだけ距離が離れても

遠い時間を過ごしても

ぴったりと吸い付く空気

少しオトナになった肩に収まる小さな頭

無意識に髪に触れる手

何もかも欲しがって空へ伸ばしていた手

手に入れたものを抱える

少し年をとった骨張った大きな手

連絡が無いのは何も変わらないっていう良い知らせなんだ

そう言ってた

忙しくなった

変わらなかった二人の時間

いつもいつでも会えばその頃とおんなじで

悲しいぐらいおんなじで

一緒に居ると嬉しいから

安心しきってしまうから

あまりに気が合いすぎるから

きみはわたしで

わたしはきみで

何も話さなくてもわかってしまう

呼吸のタイミングすらおんなじ

だからわたしは決める

別れるという選択を

癒着した半身を切り離すような痛み

べりべりとこびりついた互いの時間の流れが剥がれる

嫌いになったんじゃないよ

これからもおんなじだよ

だからさよなら