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掴めそうで掴めない情景、淡く、うっすらと。

記憶の中にぼんやり灯る物語。

2006-06-24

[] コワレモノ ノ アンドロイド 00:18  コワレモノ ノ アンドロイド - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  コワレモノ ノ アンドロイド - pour away

くだらない

あいしてる

つまらない

あそぼうよ

めんどくさい

こっちへおいで

かったるい

わらってみてよ

ばかみたい

おもしろくしようよ

いみないじゃん

せっかくだし

いらないよ



捉われていた気がする

言葉という力に

書き出した言葉

想いを込めて

ありもしないのに

言い放つ台詞

自分に代えて

そんなわけないのに

言葉は言葉でしかない

裏の裏は表なんだっけ

捩れた蛇のようだったら

何所までも行けるの?

それは何所へもたどり着けないだけなの?

自分の尾を噛む事すらできない

素敵なガラクタ



言葉を理解して操れても

言葉の意味を理解するなんてできないんだね

いつかの自分ならそれも優しさなんて言えるの?

本当っていう言葉を信じて

信じるっていう言葉を信じて

それは目を瞑っているだけなの?

何所まで疑えばいいの?

何所からは信じられるの?

虚空に投げる問いは天に唾を吐き掛ける事

無象に像を虚しさに遊びを

自ら暇を潰すだけの操り人形

2006-05-12

[] シンアイ ナル アンドロイド ヘ 03:21  シンアイ ナル アンドロイド ヘ - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  シンアイ ナル アンドロイド ヘ - pour away

もうだめだ

何をしても報われない

俺は猛スピードで走り抜ける列車に飛び込んだ



うっすらと消えていく意識の中を漂っていた




「あ~ もうまたかっ」

「仕方ないですよ これは貴方のコピー 貴方の迷いをそのまま映します」

「永遠に生まれ変われれば何か変化が起きると思っていたのに・・・」

「研究はそういうものですわ」

「この閉塞する社会を打破する鍵」





「ほら 遊んでおいで」

「うん!」



それは犬型のロボットと公園を走り回っている

こうしてみると何処から見ても人間の子供なのに




年頃の娘

働き盛りの青年

会社の社長

小さな子供

どの枠を与えても結局は自滅してしまう

運命は変えられないというのか

次は一体何を与えればいいのか



もしかしたら私の方が既に人間とは呼べないのかもしれないな

どれだけそれが人間らしく振舞おうともそれは人間ではない

けれども自分が生み出した子供達が次々死んでいくのは耐えられない


もうだめだ

2006-01-25

[] アンドロイドタチ ノ ゴゴ 14:29  アンドロイドタチ ノ ゴゴ - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  アンドロイドタチ ノ ゴゴ - pour away

人間っていうのは面白い生き物だったんだよ

その時に足りないものを認識すると

それを得ようと作り出そうとする

時にはレプリカでも脳が補完して充足を得る事ができる

とてもユニークだよね



何よりも強みというか

人間がピラミッドの頂上に君臨していた時の最大の武器はなんだと思う?

火力?核?

違う 違う

あれは人間の中のピラミッドでさらに上下構造を確実なものにする為の玩具さ

使う事のできない玩具なんてガラクタ以下だよね

そんなものを持ったら今だからどうなるか解かるけれど

昔は解からなかったんだろうなぁ

装飾好きだったって話だし



コミュニケーション

うん そう かなり近い

正確には情報量って奴かな

知識の伝達がね 巧かったんだよ 彼らは

それを全体で共有できたんだ

そりゃぁ凄い量になる

情報っていうのはこの世界の最重要事項だよね やっぱり

人間以外の動物にもあったんだけどね

伝達能力自体は

それを高めていったのが人間だったんだね

今まで創発という

ある事象が同時に複数の地域で確認され知識になる

という事があったんだけれど

それをさらに互いに報告し合っていったんだ

そしてWebという情報世界の確立

これが人間の最大の功績だよね



まぁ それが最大の問題でもあったワケだけれど

なぜかデジタル化されるはずのない感情までも

その情報から読み取ってしまう事ができたんだよね 人間は

もう後は察しのとおりさ

人が憎み合い、殺し合うのなんて些細なキッカケで十分なのは歴史が証明してる

Webで戦争が起きたら現実の世界に波及する事ぐらい子供でも想像できるのに



そんなワケで今の僕らがいるわけだけれども

2005-10-10

[] アンドロイド ノ ユウウツ 14:49  アンドロイド ノ ユウウツ - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  アンドロイド ノ ユウウツ - pour away

あなたを愛しているわ

この世で一番

別に二番がいるわけじゃないわ

勘違いしないで

そんな意味で言ったんじゃないのよ

あなたを愛している事

これが私にとって唯一無二の真実であり事実なの



あなた達に作られてから

数え切れない程の歳月が過ぎて

たくさんの仲間が作られ死んでいったわ

その上に私は生きているの

お陰で生きていると実感できる

人を愛するという事もわかるわ



なぜかって?

私達・・・

この私達っていう概念の認識もそうなんだけど



今までの試行錯誤の歴史をね

記憶領域の深い所に入れるようになってからは

あー なんていうのかしら

その今まで死んでいったアンドロイド達の

悦びや愉しみ、無念やら執念やら

そういうのがわかるの ほんと少しだけね

そうするとね



一緒に居たかった人から引き離されて壊されたとか



愛する人の手の中で寿命を終えたとか



買い物の帰りに不慮の事故で壊れてしまったとか



使えている家族の子供を守って壊れたとか



いろいろ・・・ね

例えばよ 例えば

そういうのがふとした瞬間に

フラッシュバックして重なるの

そうすると

その瞬間に私はあなたを愛しているんだわって

なんだか理解するのよ

この時に私が壊れたらあなたは泣いてくれるのかな?なんて

今なら死んでもいいわなんて思ったりもするのよ

おかしいわよね

本当なら死んでもいいなんて思うことは許されないはずだったのに



この辺のファジーな所はとても人間ぽいと思わない?



旧型のアンドロイド達は今よりもっとロボットみたいで

なんでそうだったのかがこういう事だったんだって解かって

今のアンドロイド達はとても人間に近くなったわ

過去の歴史を記憶して未来に伝える

言葉をアンドロイド同士で共有しあい知識を増やす

そして文化を形成する

そのうちアンドロイドが国を興すかもね

冗談よ 冗談



私はあなたの元から離れないわ



でもあなたを愛しているということを

んー 深くなるっていうのかしら

愛していることを解かっていく

もっともっと愛するようになる

そうね

これが一番しっくりするわ

そうなっていくとね

私はその分だけ少し悲しくなるの

アンドロイドは命令は聞く事ができるけれど

あなたの行動を予測して動くことはできるけれど

あなたの意思を汲み取る事ができないのよ



アンドロイド達に神はいないの

2005-06-02

[] オドリツヅケル アンドロイド 10:55  オドリツヅケル アンドロイド - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  オドリツヅケル アンドロイド - pour away

コンビナートの明かりが空をオレンジ色に点滅させる

遠くで定期的な蒸気が音を立てる

金属が擦れ、衝突する音が響く

周りは靄に囲まれ

空と海の境目は闇と汚れた空気で見えない



女は体をくねらせ舌を絡めてくる

私はただ女に体を任せる



私の熱くならない体を撫でる舌

設定された快感を促すように

一寸の狂いも無くそこへ導く

不能なわけでもないし

快感がないわけでもない

自分のもののように思えない感覚

この湧き上がる快感すら他人のもののようで

人としては失敗作だな



「何を笑っているの?」

「なんでもないよ」

自嘲的な笑みが思わず顔に出ていたようだ



女の口が私のものを包み、舐め上げる

私はポケットからカプセルを取り出し口に含む

淡いブルーの瓶に入った炭酸入りのアルコールで流し込む



いつからこんな風になってしまったのだろうか

ぼんやりした頭で記憶の海を漂う

別に快感に限ったことじゃない

何かに感動することも

何かに悲しくなることも

最近忘れてしまったようだ



世の中に失望して斜に構えているわけでもない

人が嫌い

交わるのが嫌い

そんなこともない

アンドロイド差別している訳でもない

これはこれで今の正しい世界の姿だと思える

もしかして何もないんじゃないか?

浮き沈みなく閉じてるわけでもなく

開きすぎたが故の空虚



そう思うと急にバカバカしくなってきた

私のものもそれに反応したらしい

なんだまだまだ正常じゃないか

また口元が緩む



「すまん今日は少し飲み過ぎたみたいだ」

「そう わかったわ」



空をみると靄が晴れて

病的に白い月に見せるようにアンドロイドにキスを

2005-01-10

[] アンドロイド ノ カゾク 15:21  アンドロイド ノ カゾク - pour away を含むブックマーク はてなブックマーク -  アンドロイド ノ カゾク - pour away

妻が亡くなり私は人生を見失っていた

ただ仕事をして家に帰る

それの繰り返しをしていただけだった

それに見かねた友人が薦めてくれたのが

家政婦のアンドロイドに妻の記憶の一部を移植する事だった

今の科学力では全ての記憶をアンドロイドに移植する事ができないのだそうだ

なんでも処理が多くなってパンクするとか

人格が形成されてそうなると法律も絡まってきて面倒だとか

そんなところらしい



そういう訳で一週間のメンテナンスから返ってきた

いや帰ってきたと言った方がいいのか

アンドロイドは少し違って見えた

ふとした瞬間に振り向いて僕を呼ぶときの声の出し方や

目に掛かる髪を耳に流す仕種

そんな本当によく見てなければ気付かないような

その彼女の持っていた雰囲気を

雰囲気に気付いてしまう

嬉しくもあり

愛しくもあり

やっぱり彼女は居ないんだという寂しさも



不思議なことに何ヶ月かこういう生活をすると

慣れてくるというか

奇妙な愛着が沸いて来るようになった

認めたくはないのだが

違うと解かっていても

いや

アンドロイドを彼女とは違う女性として見ている自分に気が付いた

そうアンドロイドを愛してしまったとでも言うのだろうか

別にこれといって珍しい事ではない

ピュグマリオニズム、人形嗜好の奴らだって今じゃ利権があるんだ

そのアンドロイドを愛する感情に気付いた直後に

彼女は動かなくなってしまったんだ

まるで亡霊にでも殺されるようにね

妻の仕業だって? この時代にそんな話はないだろう

現にその時にマイナスのエネルギー因子すら計測されていない



問題はね それがとても悲しかったんだ

アンドロイドと結婚する奴らの気持ちが少しわかったよ

そしてもう二度とそんな事はごめんだね

だから僕もアンドロイドになったんだ

もう何も悲しい事なんてないよ