一人で酒を呑みながら、書かれなかった小説について考えている
テクストはある物語を指し示すことはできない、物語はモナドであって、それを特定の文字列のモナドで表象することは不可能だ。
今日の事件もまたすでに存在した物語なのだ。
ひとつのテクストは解釈によって無数の物語を得る。それは許されていることだ。
俺は理屈をこねたいのではないのだ、テクストが欲しいのだ。もっと知的で、愉快な。
もはや物語は原型の順列組み合わせのみでなりたつ順列都市なわけだが、そのアナグラム的ナラトロジーのなかにすら、俺は希望を見いださずにはいられない。