2010-02-26
■ [雑]部員数が天文学的な数にのぼっている件

- しかも更新スピードが明らかに落ちてないか?
- 気のせい気のせい。
- ツイッターってなに?食えるの?
- つまり、部員数と更新頻度って反比例するんでしょうか。
- つまり、部員数が増えれば増えるほどもといた部員はやる気をなくす?
- それとも、単に時間が経つにつれて新鮮さがなくなってきたというだけのことか。
- うーん…
- まあいいか。
■ [短]雨粒の上の瞑想

雨が降っていたので、傘をさしていた。
いや、そうじゃなくて、正直にうちあけると、「傘をさしたかったので」傘をさしていた。
「もし、地球をまるごと茹でたら、どうなるだろう。」
と、考えていたのだ。
「海水のおかげで、ちょうどよい塩加減にゆであがるだろうな。」
ところで、誰かが茹で上がった地球を指先でつまんで、ひょいと食べてしまったら?
案外、地球というのは天体というより、巨大な枝豆といったほうがいいのかもしれない。
雨粒は、いったいどこで雨粒でなくなるのだろうか。水溜りは、いくたりかの雨粒でできているのだろうか。
誰かが、宇宙全体を食べてしまったとしたら、地球に住んでいる人間のうちで、「何かが変わった」と知ることのできる人はいるのだろうか。たとえば、ハワイにいる天文学者とか?
それとも、ニューエイジ思想家。ローマ教皇。タクシーの運転手。
観測できる範囲の外で起こったことは、どんなに重大なことでも、誰にも知られることがないのか。
雨粒は、ひとつひとつ、それぞれが、違ったメッセージを抱えているらしい。でも、そのメッセージを読むことができる人は誰もいない。
無限ループは、無限だったためしがない。なぜなら、この世に存在した無限ループは、どれも途中で強制終了させられたから。
だから、無限ループなんて、この世にない。
人間の脳みそは、有限の物体だ。でも、そこから、無限という観念が出てくる。
だから、人間の脳みそは無限だ。
どこかほかの世界で何かが起きたかもしれないといって、人は、病室の窓に手をのばす。
雨粒の数は、回転する運命の数だ。
それは有限なのだろうか?無限に多いように見えて、実は、有限なのだろうか。それとも、誰も経験しえないという意味で、無限なのだろうか。
祠の中に、きらきら光る小石がたくさん詰まっている。雨粒という小石が。
そこで、すべての謎がとけた、という錯覚をおぼえる。でも、すべての謎がとけると、「なぜ、とけない謎がないのか」という謎がうまれる。
だから、やっぱり、無限ループはある。でも、それは仮想的な無限だ。
雨は、降っている状態と止んでいる状態のふたつに分けられるのだろうか。その中間というのはないのだろうか。
無限に中間がないように?
それとも、無限には、中間が無限にあるのだろうか。
同情なるものが辺りにはねとばす水しぶきは、人間を本来の道から遠ざける。
世界中の電車がレールからはずれるとき、もはや、世界の中心はここにはないだろう。
雨粒は、仮想的無限の中を落ちてくる。
どこまでも。
2010-01-06
■ [短]死についての覚え書き

ところで不吉な予感というのは誰にだってあるものなんだろうか。
あのとき誰もいないはずの部屋の中で、ラジオの音量を下げたのは誰だったのか?
風の音が耳の中を吹き抜けていた。
…
人は、自分自身の死に際を意識できるのだろうか。ただひとつの世界の中で、世界の終わりを見ることが人間にできるのだろうか?言葉のない脳が存在することを僕は知った。いや、むしろ、言葉のない人格というものが存在しえることを。しかし脳は人格なのか?僕は心臓に砲弾を浴びた。鍋の中で煮えているおぼろげな胎児の姿。これは、普段いつも親しんでいる吐き気。折り重なって眠る麝香鼠のような重々しい夢々。これからどうする?夢の中で、誰かに向かって思いっきり叫んでいた。それは誰が望んだことだったのか?
たとえば、目覚める瞬間は誰が決めているのだろうか。意識は、無意識に依存している提灯鮟鱇の雄に過ぎないのか?そんなことは、脳の中の幻に過ぎないのだろうか。問題は、この問題の核心は、いま考えている僕の脳。ところで、人は、自分がこの世から離れる瞬間を自分で決めているのだろうか。多分、無意識の海底から湧き上がってくる泡が。真の支配者とは、誰なのか?鯖の群の閃く銀の腹は、太陽の光よりまぶしい。流氷は、僕に最後の一瞥をくれた。たったひとつの沈船から流出した重油は、この心の海面に広大な油原をつくる。言葉のない視線は、意味を持っているのだろうか。その視線は、何を理解し何を理解しないのか。肉体に触れてもそこには何もない。僕たちははりぼてなのか?言葉のなくなった脳は、一ヶ月、二ヶ月、どの時点で力尽きるのか?それは誰が望んだことだったのか?世界には潮流というものがあると僕は信じる。一ヶ月、二ヶ月、それとも三ヶ月?いったいどの地点で、登山客たちは判断を間違えるのか?何が彼らの生死を分けたのか。正確に何が。僕は、驚くほど、何も知らない。知ろうとしたところで、何が。
…
僕の目の前の庭で、凍った洗濯物がぎこちなくはためいていた。
熱帯魚までが氷の中に閉じ込められて…
2008-11-06
■ [連]近未来奇想 - 少年のゆくえ (1)

夜になってから「空の街」へ行くのは気が引けることだった。しかし僕は行かなければならなかった。
行かなければならないのを知っていた。
消えかけた「KEEP OUT」の貼り紙を横目で見ながら、錆びた鉄のらせん階段をのぼる。
頬に当たる冷やかな風が都会のにおいを運んでいるのが感じられた。裸のらせん構造の隙間からのぞくと、はるか下方でモノレールが通過するところだった。その光は、弱々しく点滅しながら幾重にも重なった鉄骨の向こうに見えなくなっていく。震動が伝わってきて、僕は慌てて手すりをつかむ。
僕は階段をのぼりきったところで足を止める。風は、いまや胸に通るような爽やかさを含んではいず、「空の街」のビールと煙草と汗のむっとするにおいを僕の方に押しやっていた。僕はゴミだらけの床を踏んで、廃材や強化パルプでつくられた「住宅」の間を進んだ。中にいる人を決して起こさないように、ゆっくり慎重に。
いざ来てみるととんでもない圧迫感と恐怖が押し寄せてくる。僕は、もっと小汚く見えるような服装をしてくればよかった、と後悔し始めた。そうしていれば、もしここの住人に姿を見られてもうまくごまかせるかもしれない。
でも、そんな小さな工作はあいつに言わせれば下らないことなのだろう。そんなことは、恐怖を紛らわせるための一種の防衛機構にすぎない。だから、どっちみち、どうやったって同じだ。
僕は吐瀉物の染みを幾度もまたがなければならなかった。
ここはもともとは、単なるビルの屋上だったらしい。だから、誰かが誤って飛び降りてしまったりしないように、街の境界には鉄の柵が設けられている。もっとも、それはちゃんと機能しているだろうか?
僕は死んだように静かな一連のテント群をことさら注意深く通り抜けると、ところどころ腐ってボロボロになった鉄柵を見た。そして、その時まで気づかなかったのだが、ひげをはやしひどく疲れた身なりをした老人が、ビール瓶を片手に柵によりかかり、こちらを見ていることに気がついた。
僕はくるりと振り返って走って逃げたい衝動に駆られたが、かろうじてこらえる。
僕はゆっくりと、その老人に近づいた。
彼は、何も言わない。死んでいるのだろうか、と最初思ったが、その薄青い眼は僕の動きを追って動いているようだ。
僕は立ち止った。
何か言おうと口を開いたが、言葉は出て来ない。「今晩は」と言う必要があるのだろうか、と僕は考えた。それとも「月がきれいですね」だろうか?…
いや、月は出ていない。
とにかく何か言おうと、僕は再び口をあけた。
「“夜は百年も寝かせたワインのように濃い。”」
言ったのは老人だった。「誰の言葉だったのか、おぼえてはいないがね。」
僕は返す言葉がない。
「何しに来た?」
老人は空になったビール瓶をうらめしそうに見やりながら言った。
「知っていますか?…ジェットを…。」
僕の声は夜の闇にささやくようだった。だが老人には聞こえたらしい。
「あの坊主か?」
「知ってるんですね?」
「…何が楽しいのか知らんが、あいつはよくここへやって来てしばらく時間を過ごしよる。あいつがどうかしたのかね?」
彼は疑い深そうに僕を見上げた。彼の鼻には赤黒い大きな染みがあった。
「つかまったんです。」
僕は必要以上に早口になっていた上に、言葉が続かない。
「誰にかね?」
「わかりません。」
「わからない?」
老人は微かに眉をひそめ、考え込むようにその冷たい色の目で僕を見つめた。
「…それで君をよこしたというのかね?」
彼は身なりにしてはずっとしらふだ。それに、もしかしたら、見かけよりずっと若いのかもしれない。
「よこしたというか、僕が自主的に来たんです。あいつが、ここに来たら何かわかるかもしれないって…。」
「何のためにかね?」
老人は今や、まるで僕の心のうちを見透かしているようだった。
「あいつを助けたい。拘束される理由なんて、ないんです。あきらかに不合理なんです。」
老人は、それを聞いてゆっくりと2,3度頷いてみせる。
「…なるほど。だが君は物事を論理的に考えすぎているぞ。」
僕にはそれは唐突な発言のように思えた。
「不合理だというのは理由にはならない。いいか。むしろ理由など要らないのだ。…私の言ってることが分かるかね?」
「ええ、多分…。」
僕は自信がなかった。
「あいつはそれを知っていたのだよ。だからここに来た。社会というものはいつも己に対して酷だということを知っていたからだ。…来たまえ。」
老人は硬いからだを起こして立ち上がると、自分の、三角形の木材の屋根をそなえた「家」へと、足を引きずりながら僕を案内した。
僕がおそるおそる中をのぞくと、老人は隅の方の何か暗がりでごそごそやっている。
ベッドらしいボロ布の傍らには、僕の知らない銘柄の煙草のカラ箱が散らばっていた。それから、古めかしいディスク状の記憶メディアが何枚か。
「あいつにもこれをやったんだ。」
老人が取り出したのは、彼には似合わない、ビジネスマン用みたいな黒い革の鞄。それを開けると、きらきら光る様々な色と形のナイフと、オート拳銃が数挺、きれいにおさまっていた。
僕の頭の中に、捕まる時のジェットの姿が数度、消えかけた蛍光灯みたいにひらめいた。
老人は刃をたたんだクロームのナイフと、拳銃を一丁、僕にさしだす。
「これを持っとけ。」
僕はためらった。
「僕には、…必要ない。できないよ。」
「使わなくても、持っておくんだ。たとえばここのガキどもは、だいたいそいつの刃が出る音を聞いただけで逃げてく。」
彼は諭すように言う。
「……。」
僕は彼の瞳と、差し出されたものを交互に見やった。…
不思議な気分だった。こんなにためらうとは。いやむしろ、
…どちらが正しいのだろうか?
僕は手を出して、それらを受け取った。
「…もしかしてジェットも手ぶらでここに?」
「まさか。」
老人は真剣な表情で僕を見返す。「あいつが持ってたのがあまりにも安物だったからいたたまれなくなったんだ。…度胸は認めるが、お前、ここに丸腰で来るなんて奴ァ、相当バカだよ。」
extramegane2008/11/06 20:52トリックですよ
marcus-k2008/11/07 12:00おk
2008-01-03とりあえずあけおめ
■ [他][blog文豪日記]ヴァニッシング・ポイント

- ダウン・ビロウ
ダイビングの話やっと書き終わったよ。
なんか、第2回ファ文杯関連でフィクションとノンフィクションの境界の消滅というか、そういうことがいろいろ言われてたみたいだが、こういう、著者自身の実際の体験を元にした紀行文的なフィクションってファック的にも珍しいのではないか。そうでもないのか。
フィクションとノンフィクションってもともと境界があるとは思えないけど、もしあるとすれば、夢と現実という二つの次元と同じように、一つの消失点(超現実という消失点)に収束しているはずだろう。文字って単純に紙の上(モニタの上、が正解か)の二次元の世界のものなのに、こんなに遠くまで見渡せるなんて不思議だ。
何かフィリップ・ジャンティ的な何かというか、そういう消失点?
■ [短]妄想狂の夜

俺は強いカプチーノで一服しながらニーチェを読んでいた。周りでは数匹のオナガザメたちが機械的に円を描いていて、それを見つめすぎたひとりの少女が眩暈におそわれている。
どうしたわけだ、そこで、雪のようにまっ白なイルカが乱入してくる。コーヒーの匂いのたちこめたカフェの中で、まるで巨大な蛍光灯の太陽のように光り輝くイルカ。俺はカメラをとりだしてその夢幻的光景を撮ろうとするが、明るすぎて露出の設定がうまくいかない。サメたちは逃げてしまった。イルカはイルカで、もうほとんど気絶しそうになっている少女を連れ去ってしまう。
カフェにひとりとりのこされた俺は、明かりの消えた店内で様々なものたちが蠢くのを感じた。ふと足元を見ると、岩かげにミスジリュウキュウスズメダイの幼魚が数匹かくれているのをみとめることができた。俺は彼らをおどろかさないように、苦労してゆっくりと立ち上がる。ウツボの顔が、あの隅っこの暗がりからのぞいている。それを避けつつ、俺は店主のいないカウンターに2ドル硬貨を3枚放り投げる。すると得体の知れない長い腕がのびてきてあっという間に硬貨をさらってしまう。俺は木のカウンターに、吸盤の跡がついているのを見てしまい、身震いする。こわがっていることがばれないように、なるべくゆっくりと店を出る。
俺は……いまこそ知った。俺という人間はひとところにとどまってはいられない。明日の朝目覚まし時計が鳴ったらまた現実の世界にもどるだろうが、夜ごと無意識の航海に出ることは止められない。そしていつかもどって来ることができなくなるほど、俺は深く潜ってしまうだろう。ほら、もうこんな風に、現実と幻想の境目がわからなくなっている。あれは現実か?俺の頭上、ほのかに青く光る空をマッコウクジラがゆく。彼、「鯨の王」は深海でダイオウイカと戦ってきたばかりだ。俺は再び吸盤の跡を、彼の身体にみつける。巨大な吸盤の跡……。俺は俺の死体がはるか深海へと沈んでゆき、飢えたヤツメウナギたちに甘美にかじられる様を現前に見た。俺の死体はマッコウクジラのそれほど栄養豊かとはいえないが。
ひとつ知っておいてほしいことがある。もしきみが魚を釣りに海へ出かけたとすれば、俺はいつでも、文字通りいつでも、釣られる側にいるということを。
2007-12-12
■ [他]われわれはやはり文字を食べるのだ

自作に対する一顧 『彼女には名前が無い』 -森のキツネは嘘を吐く
●これまでの流れ
われわれは文字を読むのではない。文字は食べるものなのだ。
↓
確かにそうかも。聖書にも「人は食物によってだけ生きるのではない」って書いてあるしね。人の書いたものを食べるなんて食人的。著者をファックする感覚に近いかも。
↓
文字にもまずいとかうまいとかある。柔らかいとかかたいとかしょっぱいとかもある。われわれは文字を食べ、それを消化したり反芻したりする。たまに消化不良を起こしたりもする。
●例えば
いまニーチェを読んでるけど、「とんこつラーメン」を食べている、と言ってもいい。何かブタの頭蓋骨とかホネとかを十時間ぐらい煮立ててできた思想を食べてる気がする。カロリー高すぎるからスープ飲み干すのやめようかな、と思う。けど飲み干してしまう。で飲み干してしまってから替え玉すればよかった、ということに気づく。そんなもの。
●OK!
そんなふうにしてわれわれが食べた文字たちは消化されて、血肉になっていく。思想が身体に行き渡っていく。
でも生きていくためには、食べるだけじゃなくて排泄もしなくてはならない。文字を食べる者は文字を出すこともしなくてはならない。だからわれわれは書く。
●結論
われわれの書くものはうんこである。