今世紀最大の悲哀(本当に悲しい!)を表現し尽くしたこの↓エントリ、無粋ですがいちおうタネ明かしをしておかなければなりません。本日は出題編。
d:id:murashit:20090227#1235750909
中盤などかなり分かりやすかったので感づかれた方も多いかと思いますが、基本的にほとんど引用(一部改変)で作っています。
特に目的のない旅行だった。妹を元気づけようという大義名分があるにはあったが、気分的にはただの旅行だ。旅に目的など必要ないのだと彼女は言った。
文学界新人賞と芥川賞をとった作家の短編から。「群像新人文学賞や野間文芸新人賞と芥川賞」という組み合わせはけっこう多い印象ですが、この組み合わせはあんまりないような気がする。
今までずっと坐って、笑い声をたてて、楽しそうにしてるかと思や、突然いきり立ちやがって!
誰でも知ってる露文学巨匠の、なかでも一番有名なあの作品から。ミーハーです。
連中が屍体を運んで来てテントの横、つまり俺が北極印寝袋に眠る場所から30センチも離れていないところに置いたのは、真夜中のことだった。
いちおうビートニクの作家ということになるのかな。「北極印寝袋」というところがたまりません。僕の大好きな作家ですし、訳者も大好きな方です。
おれは目をひらき、部屋の思いがけない明るさにまばたきすると、寝袋の端にできた日だまりにのろのろと片手をのばした。
あるSF小説の冒頭の一節。好きな人は大好きですよね…
意識は全く新しいものを造ったりするじゃないですか。芸術と同じですよ。画家の絵筆が全て思い通りのストロークで動くわけじゃない。作家の小説が思い通りの筋道ばかりを辿るわけじゃない。でもそこには思ってもみない一筆や、自分の意表をつく展開ってあるじゃないですか。
昨年刊行されたばかりの本なので記憶に新しい人もいるかも。新潮が初出の作品。
桃色がかったブロンドの髪と透き通るような白い肌を舞台に、くりくりと鳶色の目が踊っている。ガイジンみたいだ。というかガイジンである。人形のように可愛いガイジンの娘さんである。いや、ハーフだろうか?
ずいぶん有名なラノベからです。「桃色がかったブロンドの髪」「鳶色の目」といえば!ピンとくる人は多いはず。もっとラノベ読まなきゃなあ。
薄暗い部屋でヘッドホンを装着して、ぽっぺらぺらぺぽっぺっぽ、ぽっぺらぺらぺぽっぺっぽ、ぽっぺらぺらぺぽっぺっぽ、ぺらぺらぽっぺ、ぽーぽーぽー、って音楽で始まる料理番組を見ている。画面では、チキンの香草焼きを拵えていやがるが、ちっとも面白くない。面白くはないけれども、ここまで見たのだから最後まで見ようじゃねぇか、しかし、へっ、私は暇つぶしとしてテレビを見ているというのに、その暇つぶしが暇。
わかりやすすぎる文体。この人の短編のなかではこれが出てくるヤツがいちばん好きです。
戦争中は一度も空襲を受けなかったが、徴用されて来た朝鮮人や人夫らが、落盤に遭って死ぬのをたくさん見た。
この人は個人的には日本最後の巨匠だと思う、もう亡くなってるけど。顔はブサイクですよね…
象徴派の大きな弱点は、美学しかもたらさなかったことだ。大きな流派はいずれも、新しい文体、新しい倫理、新しい契約締結条項、新しい一覧表とともに、ものの見方、愛の理解の仕方、処世の仕方などをもたらしたものだ。
ノーベル賞も受賞したフランス人。メタフィクションの古典ですってよ。
老人の自己紹介の如く彼女を「天使」と言い切ってしまうことに、おれにはためらいがあった。
そして、メタフィクションといえばこの人。なぜか僕の中のファ文のイメージはこの人になっています。この作品じたいはメタフィクションではないんだけども。
雪が降り出す。ある朝おれは、そのくぐもった音で目を覚ます。雪はテントの上に、柔らかく、ひそやかに降る。
こうしてみるとどこにでもありそうな一節だな…訳は柴田元幸。って全然絞れませんね。
音楽だとサンプリングとかあるじゃないですか、だから文学でももっとやっちゃったらいいと思うんですよね…こういうひけらかしはすごくカッコ悪いし芸がないとはいえ、それが平然とできるくらいでないとイカンと思うのですよ…そこから始まる愛もある…
そうだよ!要は愛だよ!愛!!