2009-06-18
「はてなブックマーク3」インタビュー (2)(抜粋)
これは何?
http://fragments.g.hatena.ne.jp/mutronix/20081121/1227279673 の後編の一部。vmreikonへのインタビュー。ポエムの形にしてここに置くのが適当かも知れないと思った。この話でこれ以上書くつもりはないけど、自分がなんかいろいろ言うことは、この観点から派生したことが多いので、これからもいつも同じ事を言ってるだけなのかも知れない。
創作と関係ある?
読むという編集行為も創作の一形態だと考えることで、このグループに入る気になったので、その意味ではあると思う。
ここまでのあらすじ
CREATE TABLE bookshelfs( id integer, user_id integer, description text ); CREATE TABLE bookshelfs_bookmarks( bookshelf_id integer, bookmark_id integer );
インタビュー
- F
- この「reikonのブックマーク」から「reikonの本棚」を選べばいいんですね。
- れ
- 人にブックマーク見られながら話すと、なんか今から怒られるみたい…(笑)
- F
- (笑)。れいこんさんの「本棚」がいっぱい出てきました。これは、いくつでも作れるんですよね。
- れ
- そうです。
- F
- で、さらに、ここから一つ、最近の「本棚」を拝見します(本棚の一つをクリック)…あぁ、なるほど、この一つの「本棚」が、あるテーマのもとにユーザが並べたブックマーク集ってことですね?
- れ
- うーん…テーマっていうほど大袈裟じゃないんですけどね。
- F
- そうですか…? この本棚に入っているのは(並んだエントリをざっと見て)、「そろそろ彼女と別れようと思う」…これ、この間ホットエントリに入ったanondの記事ですね。れいこんさんも増田とかご覧になるんですね…ちょっと意外です…。
- れ
- (笑)見ますよ、普通に。
- F
- その下にあるエントリは、何でしょう?(クリックすると、記事のページが開いて、広い行間で、まばらなテキストが表示される)
- れ
- あー、それは、詩ですねー。吉野弘さんの…だったかな?
- F
- (ブラウザに開いた二つのページを交互に眺めて)…あー…。
- れ
- 「あー」って感じでしょう…?(笑)
- F
- いえ、今の「あー」は、笑ったわけじゃないです。すいません。なんか、こうやって並べられると、れいこんさんがブックマークしたとき考えてたことが、ちょっとだけ伝わるような…。(同じ「本棚」から、いくつか他のページも開いて見る)…なるほどなるほど。「本棚」に並んでいるエントリに、はっきりしたテーマがあるわけじゃ、ないですね。でも、なんか、このブックマークを選んだ意図みたいなものは、伝わるような…。何なんでしょうこれは。
- れ
- ねー…何なんでしょうね? 私にもよくわかんないですけど、後で自分の「本棚」を見ると、あぁ、このときこんなこと考えたなぁ、ってことが、かなりはっきりと、思い出せるんですよ。
- F
- 何なのか言語化できなくても、れいこんさんにとっての何かが、本棚の形でクリップされてる、っていうことでしょうかね。でも、こういうフィーリングの伝わる「本棚」を作れるって、才能じゃないですか?
- れ
- えぇー、才能とかそういうのとは違いますよー。誰でもできます。
- F
- そうですか?
- れ
- だって、この本棚、…そうねーたぶん…2週間くらいいじってたもん。
- F
- ずっと、いじってたんですか?
- れ
- いえいえまさか。忘れたり、思い出したりです。いつか何か、ピンと来た記事があったら、この本棚に入れよう、くらいの距離感です。ネット見ていて、「これはこの間感じたアレに関係あるな」と思ったら、ブックマークして、この棚に登録する、みたいな使い方で。
- F
- 「アレ」かー(笑)。
- れ
- 「アレ」ですねー(笑)。
- F
- 確かに、れいこんさんの中にぼんやりある、言語化できない「アレ」の周りに、ブックマークがぶら下がっていく感じですね。
- れ
- 何週間か前、こっちの、匿名ダイアリーの記事が、ちょっと話題になったでしょう?
- F
- そうですね。私も、先月くらいですかね、これ読んだの。読んだというか、読んでしまった、というか…。
- れ
- そうそう、読んでしまった感じ(笑)。なんか読んでしまって、すごく、モヤっとしたんですよ。自分が結婚前に迷ってたこととか、いろいろ思い出して、つらいの半分、がんばれよというはげまし半分、いやいや…うーん…何って言うたらええんやろ…。
- F
- 何て言っていいか、言語化できないけど…とりあえず、ブクマして、「アレ」の棚を作って、入れとこう、と。
- れ
- そうそう。
- F
- 「人生」タグを付ける感じとは、違いますね。
- れ
- 「人生」じゃ…ないですねー(笑)。
- F
- それで、クリップして、そのときは終わりですか?
- れ
- 終わりですね。この自分の気持ちをまた思い出すようなエントリを見つけたら、この本棚に入れよう、って思いました。
- F
- なるほど、そういう使い方をするんですね。(詩をしばらく眺めて)…後でこの詩を見つけて、この本棚に入れることができて、よかったですね。
- れ
- わー、わかります? なんかね、この詩を、この人の(匿名ダイアリーを指さす)と一緒の棚に入れて、自分の中で、ちょっと気持ちの収まりがついた気がしたんですよ。それは私の、個人的な自己満足かもしれないですけど。
- F
- でも、こうやって本棚に並べることで、少なくとも一人は、満足したわけですよね。「人生」タグを振ってコメント書いて保存するだけでは、誰も満足しないかも知れない。
- れ
- そうですかー? なんか変な理屈だなぁー(笑)
- F
- 満足したのが一人といいますけど、実際私も今、れいこんさんの本棚にならんだブックマークの並びを読んで「あー」って思ったので、一人じゃないのかも知れないです。
FAQ
- 自分の「本棚」はどのようにして検索するの?
- 基本的に検索とかしない。最近いじった本棚が上に来る。本棚に名前や説明を付けてもいいけど、それは本質的なことではない。
- 他人の「本棚」はどのようにして検索するの?
- 「この記事を入れている本棚」などで。
- 鋭いチョイスのブックマークを入れてある「本棚」はどうやって見つけるの?
- 検索検索うるさい。自分の手の届く半径数クリックの範囲で縁があるユーザーや本棚に出会ったら、おそらくそれが今の自分にとっての先輩なので、そのチョイスに学ぶだけ。それに満足できなくなったら次の先輩の足跡を辿る。その繰り返し。それ以上のメディアを指向するから、自分が読みもしない記事をブックマークすることになる。
- ユーザが「本棚」ノードにちりぢりになると、何が正しいのかわからず、偏った知識に騙される人もいるのでは(「HTML入門」という名前の本棚で、しょーもない入門ページを並べられたものを真に受けてしまうとか)
- ホッテントリみたいな統計基準と共存しても構わないので、「ネットの今」を知りたいなら、そういうの見てればいいのでは。
- しょーもない知識に騙されるというより、その人が今いる場所では、その知識がその人の学習に必要なのかも知れない。「いつか読む」とタグふってしまい込んだRFC文書のブックマークより、今その人の身の丈にあった知識が一望できるほうが有用だったりする。
- 利用者が「本棚」をつなぐパスを辿っていくうちに、自分の知識を捉え直せると楽観視している。
- ネガコメ対策は?
- そんな暇なことするより、自分の本棚いじって自分と対話するほうが楽しい、というユーザが多数派を占めると推測する。
参考
- 作者: 松岡正剛
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2009/04/08
- メディア: 新書
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コンピュータ・ネットワークが膨大な知識を内蔵していて、ユーザーがそのうちの適当な知識をブラウジングしてきたからといって、それはどこに行くかといえば、手元のPCに入るだけですね。
このとき、アーカイブやコーパスにある「知」は、いったん検索エンジンにひっかっかってネットをびゅーっと進んでいって、今度は途中でハダカになってやってきます。そんな「知の姿」なんて、ありえない。通信回線の中の「知」は幻です。
そこでユーザーは、アーカイブから何かを引っ張ってきたあとは、その「ハダカの知」を手元のPCでファイリングするしかないのですが、そこにはもはや「元の知の姿」はありません。アーカイブの知と端末の知は、関係がない。そのため、どんどん手元のファイルに入れていくしかなくなります。そのファイルは整理のためのタグをつけますが、そのタグはまたまた「元の知の姿」と関係が途切れたタグです。ここに問題がある。
保存場所がローカルか「あちら側」かというあたりを書き直せば、しっくりくる。
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