さようなら

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2006-02-09 ブログさんは背中で態度を教えるべきだといいました

[]第五話

「外は寒いな」

「久しぶりに出ようっていったのはブログさんでしょ」

「そうだな。ネタも探さなきゃあかんしな」

「もう、ブログのことは忘れようっていったじゃないか」

「そうだな、スマンスマン」

「もう…あ、ブックマークさん」

「『コメントやぶっくまから発展する文章たち。こういうのはどんどん消費して楽しめばいいと思った。』だぜや、確かに渡したや[ギュイーン][(口で効果音)]」

「変な人だな相変わらず」

「(紙切れを眺め、そして握りつぶして)消費か……クソッ」

「なにか嫌な思い出でもあるようだね」

「ああ、俺が、俺が駆け出しのころだったかな……よく覚えているよ……俺が初めて育てたブロガーがいるんだ」

「……」

「俺は、あのときは浅はかだった。俺は、アクセス数が上がればいいと信じていたんだ。エントリは読まれるべきして書かれる。誰かに伝えるべくしてかかれる。だろ。だとするならば、多くの読者がいればいいと思っていた」

「……」

「しかし、そのブロガー、どうなったと思う?難病にかかったんだよ。最も恐ろしい病気、他人視線病だよ。他人視線病っていうのはな、アクセス数が余りにもあがりすぎて、何にもかけなくなってしまう病気なんだよ。他人の期待を重視しすぎる余り、何もかけなくなってしまう。何かを書いたとしても、それが間違っているようにも見え、つまらなくも見え、そして、無駄なことをしている気がするんだよ」

「……」

ブログというのは自由だ。何を書いてもいい。何をしてもいい。いや、何をしてもいいといったら嘘になる。それは節度の問題だ。そいつは、きっとその自由の羽を持ってブログという空に飛び立てたはずなんだ。それなのに、俺が、俺がそいつの羽をもいでしまったんだよ。だから、俺はその悪感で悩まされるんだよ」

「だからブログ論が嫌いなんだね」

「違う!それとこれとは違う!違うはずなんだよ!」

「……」

「いや、強がっているのかもしれないな。似非原、その自由の羽を失っちゃだめだ。お前には、まだまだ書けるエントリがある。読めるエントリがあるんだよ、だからな、その可能性を」

「その人どうなったの?」

「……」

「……」

「……」

「その人は!その人はどうなったの?」

「……もう、もう、……このネット世界にはいないよ」

「……」

「……」

「……」

「なんかしんきくせえ話になっちまったな。はは、ますます寒く感じるってもんだ」

「でも」

「なんだ?」

「僕は暖かいと思ったよ、ブログさんの、暖かさが伝わってきたと思う」

「……」

「……」

「……ははは!……くさいこといってんじゃねえぞ!お前バカか!バカ!ネタマジレスしてんじゃねえぞ!おら、家まで走ってかえるぞ!ははは!」

「待ってよ、ブログさん」

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ブログさんは私に言いました

「お前、最近面白がられてるからっていい気になんじゃねえぞ」