安寿土牢

2009-01-20

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d:id:north2015さま

「あらかじめ断っておきますが『降臨賞』に対する意見を述べません。それは『俺の読み取ったxx-internet』の開陳に過ぎず、余計な枝葉を増やし『内輪』という印象の強化にしか繋がらないからです」


id:objectOさんの巨乳メイドネタは、そうなのではないか、と愚考する。 (降臨賞に関係して乳メイド賞応募作)否やはない。僕はid:objectOさんのファンであり、楽しく読ませてもらった。書かれているような言いがかりの側面を、id:north2015の話した内容は確かに含んでいる。それは滑稽である。

http://d.hatena.ne.jp/north2015/20090118/1232235559#20090118f6

「嗤ったのは―嗤わざるを得なかったのは、いちゃもんそのものではありません。抗議の間にさしはさまれる予防線の数々に対してでした。そのあたりを誇張して『乳メイド賞』に書いたので特に例を挙げるということはしませんがわかっていただけるものと考えています」

DIS書評を良しとし、萌理賞に愚痴を呟いた私に、『抗議が笑える』などという資格もつもりもありません。ですが表現に難がありとみたのと、徒党を過剰に避けたためか公開で抗議する意義が見当たらなくなっているのにはつい口を出したくなりました。結果、ああいう表現になりましたが、申し訳なくは思っていません」

「真剣に馬鹿をやる」と見られがちですが「真剣だが残念ながら馬鹿」が本当の私です。

http://twitter.com/objectO/status/1126321022

「それなりにg:neoで書いてきてわかったのは、保身を考えない馬鹿はときに好評価をえるということでした。DQN的評価基準にも思えますが。逆方向の存在は私のような馬鹿どもにとって嘲笑の対象になります」


「どうも違和感を感じないではいられないのは、『自分の背景』に『自分の主張』の説明をさせるという行為についてです。賞周りの状況を読み解くd:id:y_arim氏にも別件で言ったことなのですが『あなたの経歴に興味はありません。主張単体で評価させてください』」

「普段、人に『主張を生むに至った背景』を読み取ることを要求するから、背景の読み取れない他者をまとめて内輪や一枚岩とみるのではないでしょうか。y_arim氏にファ文でなくobjectOとして個別認識してもらうためには、喧嘩を売らねばなりませんでした。north2015さんにファ文ではなくobjectOとしてみてもらうことができているでしょうか」


「それはそれとして『降臨賞』の『少女N』は読んでいただけたでしょうか?そちらのほうが本腰はいっているので読んで欲しいんですが」

「では、私選降臨賞選評に期待しています。いかなる評価基準でどう読み解くのかとても楽しみです」


追記:御指摘に従い抜けてた鍵括弧追加しました。ありがとうございました。

objectOobjectO2009/01/20 18:29スタッフクレジット氏に思うところはありません。

xx-internetxx-internet2009/01/20 23:02普段、人に~の最初に括弧開始がないですね。

2009-01-18

降臨賞に関係して乳メイド賞応募作  降臨賞に関係して乳メイド賞応募作 - 安寿土牢 を含むブックマーク はてなブックマーク -  降臨賞に関係して乳メイド賞応募作 - 安寿土牢

短文で表現された条件にもかかわらず、前後に拡張しにくいために降臨賞より難しい乳メイド賞に応募したのでここに書いておく

http://q.hatena.ne.jp/1231767816

「要約すると『巨乳持ちのメイドさんに朝起こしてもらう』としか言いようのない作品」:過不足ないと自負している。

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今朝は目覚まし時計より先に起きた。

《だーっ、だめじゃないかそれじゃ!台無しだ全部台無しだ!》

僕は意識を失った。


目覚ましを止めたその手が僕を優しく揺すった。

「旦那様、朝ですよ」

僕は目を擦って起きる。家政婦のハツさんの笑顔は祖母に似ていると思……

《カット!カット!もう一度やり直し》

僕は意識を失った。


その白い腕は極限までたわめられ、解き放たれた虎拳が僕の睡魔を顎と共に刈り取っ……

《最初から!》

僕は意識を失った。


目覚めて最初に目に映るのはもちろん彼女の白い乳房で、僕はそれに手を伸ばし……

《すとーっぷ!何やってるんだ君は!》

あまりにも去りがたいシチュエーションだったので僕は歯を食いしばって意識を保った。

「ちょっとまって!なんなんですか?僕の朝を何度もやり直させて」

《気に入らないことがあっても、文句を言ったりしちゃいけませんか。そういうのですか貴方は》

「そうは言ってませんけど」

もう何度目なのかすらわからない繰り返しは止まったらしい。とりあえずは。僕は体を起こして周囲を確認する。いつもの僕の部屋だ。僕の家のメイドが半裸でベッドに腰掛けている。昨晩の彼女の痴態を思いだそうとし……昨晩?おどろいた、昨晩の記憶が無い。それ以前の記憶もだ。僕は寝ぼけているのか。


《ああ、目覚めてしまいましたね》

声、というか音の無い声のようなもののした方を見ると、これまた何と表現したものか、盲点を直接見れてしまったかのような感覚といおうか、見えないのに視野を歪めたような、そこに何かが、いた。

《これは重大な裏切り行為ですよ!》そいつはヒステリックに叫んだ。

「誰?」

《私が誰かは重要じゃないです。貴方の行為を問題にしてるだけです》

「知ってる人?」

間の抜けた質問だなと我ながら思うが、メイドは裸のまま肩をすくめて困ったような笑みを浮かべた。

《私が誰かは問題ではないんですよ!貴方がちゃんと朝、巨乳持ちのメイドに起こされてくれないから、こうやって恥を忍んで苦言を呈してるんじゃないですか》

「僕がどう起きようと関係ないでしょ」

《そんなことありません!貴方は巨乳メイドに起こされることができるのですから、それに伴う責任があるはずです》

「よくわからないな。貴方誰なんです?」

《誰だっていいって言ってるでしょ!ちゃんと巨乳メイドに起こされる気があるんですかないんですか》

「うーん、メイドにおこしてもらうのはやぶさかではないですが」

《あー!!!その態度、上から目線が気に入らない。慇懃無礼って言うんです。馬鹿にしてるでしょ!》

「馬鹿にしてませんって。ほんとに貴方誰なんです?」

《だーかーらー!私が誰かは問題じゃないって!どうせ私は巨乳メイドに起こしてなんてもらえませんよ。だから私に文句を言う資格が無いって言うんですね!あんたなんかだいっきらいだ!》


何もわからないままだが、こいつがなんだか気の毒に思えてきた。

「じゃあこうしましょう。貴方のリクエストを聞いて、寸分たがわずその通りに起きましょう」

《きーっ!そ、そそ、その態度が気に入らない!ああ気に入らないともさ!私がそこまで物欲しげに見えますか!私にだってプライドくらいある!貴方に何もして欲しいとは思いません!》

「じゃあなにもしません」

《ええ、いいですとも。何もしなくていいですよ!でも、その能力があるのにしないのはかっこ悪いなーとは思いますけどねっ》

「……どうして欲しいんですか」

《どうもして欲しくありませんったら!強いて、強いて貴方がすべきであることを私から言わせてもらえるならば、巨乳メイドに優しくおこしてもらって、貴方が目覚める。メイドが微笑む》

「やりましょう」

《ってのを100くらい細かくシチュエーションを変えて》

「えー」

《やるってあなた言いましたよね?いっといてやらないのはかっこ悪いなー、かっこ悪いったらないなー。まあ逃げ道くらい残してあげますけど》

「わかりましたよ。シチュエーション考える時間ください」

《ま、まあ、100シチュエーションを考えるのは楽しそうだから私もや、やろっかなー》

「じゃあ50くらい考えてください」

《やろっかなーって言っただけです!》

「いいじゃないですか。別個で100も考えたいですか?」

《しょ、しょうがないなぁ、半分だけですよ。》


そうして僕らはメイドも交えて100通りのシチュエーションのリストを作り上げた。


「できましたね」

《やりましたね。達成感っていうんですか、感じますね》

「そうですね」

《何事も1人でやろうとするから、責任が負えなくなってしまうのです。最初から協力を求めてくだされば》

「そういう話でしたっけ?」

《ま、ま、また終わった話を蒸し返そうっていうんですか!流石は詭弁の使い手だ!二度もその手は食わないぞ!あんた達はいつだってそうだ!》

「達って誰ですか?あー、いやいや、もうその話は終りにしましょう」

《ならいいです。じゃあはじめましょうか》


僕は目を閉じ羊を数え始めた。

2009-01-16

[]少女N 少女N - 安寿土牢 を含むブックマーク はてなブックマーク - 少女N - 安寿土牢


「品目:少女 重量:10t」

10光年あまり離れたεエリダニからの返答には誰もが目を疑った。

εエリダニに存在すると思われる異星知性体とのファーストコンタクトから既に数十年が経過していたが、応答のスパンが20年超ということもあり、学術的にはともかく経済的に何かめざましい進展があるなど想像もしていなかった。そんな中、唐突に「積荷を送ったので受領するように」との通信が入った。積荷の中身は前述のとおり。

誤訳の可能性を求めて、ファーストコンタクトチームはこれまでの交信で蓄積したエリダニ星人辞書の点検に入っていた。リソースを可能な限り使って気の遠くなるような情報量に徹底的な再調査が行われた。調査の結果、数十年間の過去のやり取りの中に誤訳による致命的な行き違いがいくつか見つかり、不幸な責任者の首が二つ三つ飛んだ。が、今回の件とは関係は無く、この文は「戯れに送信した音楽に担当者がジョークで要求した対価への返答」に相違ないことが判明した。続いて、世界各地の天文台からの観測結果も「少女」が地球への長い旅路についたことを示していて、解釈に裏づけを与えた。

「10tの少女」がどのようなものであるかは当然のことながら人々の関心を引いた。何しろ著作使用料として送られてきた「少女」である。「人類の少女を遺伝子データから合成したはいいが(人類の遺伝子データを地球はかつて送信していた!)、扱いに困ってこれ幸いと送り返してきた。10tは生命維持システムを含む重量である」などという見解はまだまともなほう。「人類の少女」説だけでも無数のバリエーションを産み、「細菌兵器の苗床」説提唱者が「天の御使い」説論者に暗殺される事件まで発生した。「エリダニ星人の少女」説においても同様に分派が生じてそれ、「人類と交配する目的でやってくる少女」と100年後に結ばれることを夢見て無謀な冷凍冬眠に挑戦した数百人の男性が全員凍死する始末。

エリダニからの加速は終了していて、少女は光速の10%で地球に向かっていた。減速を考慮しないとしても到達には100年かかる。生きている人々が回答を知ることはないのだ。凍死覚悟で答えを知りたいと思う人々が出るのもやむをえない。にしても多い人数ではあったが。

さて問題は受領の方法である。エリダニから詳細な指示はなく、こちらからレーザーで減速してやらねばならないことなど大雑把な仕様のみが後発の通信波で送られてきていた。レーザーの全てのエネルギーが減速に使われたとしても、光速の10%で進む10tの荷の速度をゼロにするには4.5EJ、先進国一国が一年間に発電するのに相当するエネルギーが必要であり、それを供給する関連施設は開発するだけでも天文学的予算を必要とした。コンタクトチームは国際機関とはいえ異星人との交信のためだけに作られた組織だ。その規模の予算を計上することはできなかった。所詮、数十年を情報のやり取りと解釈のみに費やしてきた組織である。

エリダニに対して技術指導を請うことは防衛を理由に禁止された。技術格差があるとみるや次に送られてくるのは兵器や兵士になるやも云々。それが、国防から宇宙防衛にスケールアップしても本質はまったく変わらない、ある種の政治家たちの言い分であった。同じ理由で受領をあきらめ右から左に受け流すわけにもいかなかった。「少女」の受領に太陽系の存亡がかかっていた。彼らに言わせれば。だが彼らにしたところで財布の紐を握っているわけではない。費用は何処からか調達しなければならなかった。

結果からいうとコンタクトチームは―積荷の権利は一応コンタクトチームにあった―証券市場に資金を求めた。積荷から得られるはずの知財をリターンとする金融商品を売り出し、それにより開発費用をまかなったのである。決済が100年以上先になるこの証券は瞬く間に多くの金融派生商品を産みだし、市場は過熱していった。

彼我の技術の差はどれくらいだろうか。こちらからたかが著作使用料を送るのに亜光速船を送れないことを考えると、100年以上の格差は妥当な推測に思われた。この差を埋めるべく、交信のみの学術組織だったコンタクトチームは、膨大な資金をバックに変容を遂げた。新たな組織の元でついに完成した第一号減速レーザーは、必要な出力のわずか1%をまかなうに過ぎなかった。それでも大出力には違いなく、軍事利用を望み恐れる世界各国のバランスの上に危なっかしげに立っていた。新組織は必要なときが来るまで太陽系内の運輸用途として用いることを確約し、宇宙運行局が成立することになった。かくして開拓時代が幕を開け、ライトセイル船団が惑星を行きかい、レーザー施設はその収益で多数建設されていった。

技術の進歩と経済の活況が、人類の進歩を支える両輪だった。だが、いつしかその片方に不安がささやかれ始めた。技術の進歩が予測を上回りつつあり、コンタクトチームが売り出した証券の価値が危ぶまれていた。100年という期間は早く見積もった場合であり、安全を考えて早めの減速を行えば行うだけ到着は遅れ、「荷物」から知見を得るにはそこからさらに時間を要するだろう。このまま行くと手に残るものは時代遅れの技術だけになる可能性すらある。壮大なババ抜きがはじまりつつあった。だがこの長期間の証券はいまや必ず何かの市場に繋がっていて、証券の暴落が起これば市場は崩壊する可能性があった。

そしてXデー。経済は混乱し、人々は困窮し、「少女」は―いまだ減速されることなしに―接近していた。「少女」は重要事項ではあったが減速させるには、ほぼ全てのレーザー施設を1年以上占有しなければならず、系内の運行をストップさせるのは経済にとどめを刺すことだった。それほどまでに宇宙を巡る様相は肥大硬直化していた。人類をここまで発展させるトリガーとなった少女は省みられることなく、故意に忘れ去られようとしていた。

だから少女は何も悪くない。

これは行われなかった計画。多数のレーザーを広範囲に送り、反射光を観測することで焦点を絞って減速する。太陽脱出速度以下になったところで回収する。外惑星軌道上に建設したプラットホームで「少女」とのコンタクトを行う。バックヤードには科学者・技術者・報道関係者が多数控えていて、人類の次の飛躍を……

実際にあったこと。「少女」の観測が行われたのは、太陽光の反射によって。起動計算で衝突の可能性が示唆されたとき、人類に時間の余裕は一秒もなかった。亜光速で地球に落ちてきた少女はその質量を余すところなくエネルギーに変換された。かくして人類は母星を失い、系内に散らばったわずかな人類もゆっくりと死んでいった。

「少女」がなんであるかは誰も知ることがなかった。

objectOobjectO2009/01/16 14:48応募しなかった理由:字数オーバー、時間切れ。
反省点:ネタかぶった。

objectOobjectO2009/01/16 20:23id:harutabe は考えすぎ。特に意味はありません。