2009-10-28
少女探偵Q:パイロット版前半
少女探偵Q | |
「密室殺人ンには3つのパターンしかなくてね。
- そもそも密室じゃなくて犯人ンは出入り自由
- 現場が発見ンされた際に、実はまだそこにいる
- 現場が密室になる前に殺人ン完ン了、または、外部からの殺人ン。
あと、そもそも、密室であるが殺人でないパターン
- 実は自殺でした。
まあ、対外ンの密室殺人はこの4つにあてはまるね。ん。」
と、俺の横で誰に説明するでもなく呟いているのは、現役高校生探偵の大庭球子(おおばたまこ)通称オバQだ。ダボダボのセーラー服(本人いわくもう少し身長が大きくなる予定らしい、俺は無理だと思うが)黒ぶちの眼鏡、ぼさぼさの髪の毛(頭のてっぺんから触手みたいな寝癖が三本もでている)全身は結構ガリガリなのに無駄に膨らんだ胸と尻、“ん”の発音がうまく言えない舌ったらずな口調で、ゆらゆら揺れながら事件を解決したりまぜっかえしたりするのがこいつのスタイルだ。もちろん民間人なので警察の捜査には加われないが、何故かこいつの周りではいつも殺人事件が起こる。旅行に行けばその先の温泉で、コンサートに行けばコンサート会場で、無人島にいったら無人のくせに殺人事件が起きた時はなにかの悪夢かと思った。呪われてるんじゃないかこいつ。
で、今回もこいつのすぐそばで殺人事件が起きた。場所はこいつの通ってる高校の茶道室。事件発見は1時間前で、広さ約4畳半の部屋の床で、首をカッターナイフで切り裂かれて死んでいる男子生徒が発見された。現場はさっき大庭球子がいったみたいに密室。窓は全部施錠されている。入口のドアのカギは1本のみでそれはこの茶道室の鍵かけにかかっている。発見の経緯は、他の部員がやってきてドアについている小窓から仲を覗くと、部室中を血まみれにして倒れている男子生徒を発見。ドアが開かないので職員室に行って奥の金庫とロッカーのあいのこみたいなケースからマスターキーを取りだしてきて開けて、死んでいるのを確認、警察に連絡して今に至る、という感じだ。今、現場は鑑識3人と刑事2人(ひとりは俺)、そして部屋の入口の大庭球子でごった返している。
「ずいぶん粗雑なハン行だなあ。天井から床から畳まで血しぶきだらけだよ。ねえ、鑑識さん、これたぶん指紋とか繊維とかでるよね」
だから勝手に鑑識と話すな。
「まあ、地道に操作してても普通に捕まるだろうけど、手間だし……。早めに解決するほうがいいのかなあ。どうかなあ。私が出しゃばったら迷惑じゃない?」
「勝手にしろ。なんなら俺が腹話術でしゃべってもいいぞ。」
「わかった!」
そう言って、大庭珠子は、茶道室の奥へと。お願いだから現場を汚すなよ!