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虚構の辺、現実の庵

2009-10-26

創作神話(仮)

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 はじめ、そこには何もなかった。

 ただ、無だけがあった。

 無はしかし完全なる無ではなかった。

 万物の声であった。

 あらゆる何ものかに変わることのできる可能性のつぶてであった。

 大きな神はここで生まれた。

 たゆたう混沌の海は神の揺籃であった。

 大きな神はひとりきりでは広すぎると考え、自身を砕き、混沌の海へ降り注いだ。

 小さき神々の誕生である。

 小さき神の一人は光となった。こうして朝ができた。

 小さき神の一人は土となった。こうして大地ができた。

 小さき神の一人は水となった。こうして海ができた。

 小さき神の一人は空気となった。こうして空ができた。

 小さき神のあまたは同じことを繰り返し世界に秩序をもたらした。

 風が生まれ、四季が生まれ、樹木が生まれ、生命が生まれた。

 竜の闊歩する時代、古き民は生まれた。

 古き民は叡智によって世界の成り立ちを悟り、世界に感謝の言葉を述べた。

 万物の声がこれに応えた。

 世界は震え、大きな神の残滓が集まり、再び十六の小さき神が生まれた。

 十六の神々は争いを始めた。

 神王期の幕開けである。

 

 一なる神、ユーレカは

 二なる神、ブリスコーと

 新たなる民の形を巡り激しい争いを始めた。

 三なる神から十三なる神は新たなる民のため新たなる秩序となった。

 十四なる神、サノーンは争いを憂いで嘆きとなった。

 十五なる神、スコルティは醜い争いから目を背け深い眠りについた。

 十六なる神、カオスは調停の時を待った。